■第32回フラワーカップ(GⅢ)

本競走は、1987年に4歳(現3歳)牝馬限定・馬齢重量・GⅢの重賞競走として創設され、中山競馬場・芝1800メートルを舞台に行われている。なお、負担重量は2001年より別定重量に変更された。
※上記JRAレースの歴史より抜粋

■第32回フラワーカップ(GⅢ)

2001年別定重量変更後の、同コース、同距離施行の過去17年分のデータより以下ファクターからの分析結果を見てみましょう。


人気からの傾向です。1番人気の連対率が70.6%と非常に高い信頼度となります。実績問わず1番人気の該当馬は最低限連下に加える必要がありそうです。優勝馬の分布は6番人気以内に偏っており、平均単勝配当768.2円、平均馬連配当2747.7円からも分かる通り、無意味な穴狙いは不要のレースとなります。但し、連対分布は12番人気まで及んでいるため、マイノリティ実績についても傾向を掴んでおく必要がありそうです。


脚質からの傾向です。先週の中山牝馬S(GⅢ)も「カワキタエンカ」が逃げ切ったように、中山芝1800mは、逃げ、先行が圧倒的に有利です。逃げが予想される該当馬は実績に関係なく、押さえておくことをおすすめします。後方からの競馬でも連対実績はありますが、例年殆どのレースが1000mを61秒後半から、酷いと63秒台のラップとなるため、よほどの強力な末足か、展開の恩恵がないと、まず厳しいといえそうです。


キャリアからの傾向です。キャリア1戦からの連対実績は2013年「サクラプレジール」が新馬戦1着からの1例のみで、例年何頭かの該当馬が出走しますが、過去実績より、信頼度は極端に低いため取捨選択には注意が必要です。また、キャリア7戦以上の連対実績はありますが、優勝馬は皆無となっています。使えそうなデータとして、キャリア4戦の複勝率が30.6%、平均配当は305円となっており、インスタント馬券予想にはなりますが、複勝購入予定のユーザーさまには有効なデータかもしれません。


前走クラスと着順からの傾向です。前走オープンクラス1着からのローテーションは連対率60%と驚異的です。さらに1番人気ともなれば、連軸で問題ないレベルといえそうです。下級クラス1着からの優勝馬13頭、2着馬は6頭と連対数は非常に偏っていますが、例年該当馬が多いため、連対率は20%となっています。
また、前走が、ダート戦1着からの連対実績は4例で、2011年「トレンドハンタ-」が500万下条件(ダート1800m)戦1着から、同レース優勝の他、2007年「ホクレレ」が未勝利(ダート1800m)戦1着から、2005年「スルーレート」がヒヤシンスS(オープン/ダート1600m)12着から、2003年「トーセンリリー」が全日本2歳優駿(GⅠ)10着から、いずれも同レース2着があります。「トレンドハンタ-」「ホクレレ」はそれぞれ、キャリア3戦、4戦で、同レースまで2着以下無しの安定感、「スルーレート」「トーセンリリー」は既にオープン馬であったことから、この時期のオープンクラス並みの実力や、芝適正が確認出来れば、芝、ダートは問わなくても良さそうです。前走がダート戦であった場合の、傾向としては、前走がオープンクラスの場合は、特に着順は問いませんが、下級クラスからのローテーションの場合には、1着以外は大幅な割引が必要かもしれません。



前走出走クラス詳細からの傾向です。既にオープンクラスで戦っていたメンバーより、昇級メンバーの方が若干ですが、連対率が高いです。また、前走がGⅠ、GⅡクラス出走からの連対実績はありません(※GⅡクラスは出走実績無し)。グレードのついていないオープンクラスからの出走は連対率23.5%と抜けており、以下500万下条件、未勝利と続くため、「上記前走クラスと着順」との傾向と併せて分析をすれば、的中へのアプローチが容易に行えるかもしれません。

最後に、2009年「ヴィーヴァヴォドカ」が11番人気で、中山芝1600mを6ヶ月休養明けひと叩きの後に同レース優勝の他、2015年「アースライズ」が12番人気で、4ヶ月休養明けの未勝利戦をひと叩き後に、同レース2着などの連対実績があります。人気薄の紐探しには、クラス、着順に関わらす休養明け2戦目の該当馬にも目を向けると、思わぬ伏兵が潜んでいるかもしれません。
補足として、連対実績は上位人気馬に偏っていはいますが、1番人気-2番人気でのワンツーフィニッシュは2016年「エンジェルフェイス」「ゲッカコウ」の組み合わせの1回のみで、1番人気-3番人気以下、2番人気-3番人気、3番人気-4番人気などの組み合わせが多く、連勝式の配当は、ある程度期待の持てる馬券的妙味の高いレースともいえそうです。

上記より、砂短(satan)の推奨馬は以下の通りです。

砂短(satan)の推奨馬
砂短(satan)
「メサルティム」「バケットリスト」「ノームコア」「ロックディスタウン」「インヴィジブルワン」「カンタービレ」「カラリエーヴァ」の7頭です。

※以下補足
※「バケットリスト」は前走500万下大敗も、前々走に若竹賞(500万下条件)同コースを逃げて2着に粘っており、タイムも1分50秒1と悪くありません。また、前走は1番枠から抑えて後方からの競馬で、勝ち馬から0.9秒差、タイムも1分50秒7と安定していることから、ミナリク騎手起用で変わってもおかしくないと見ています。大幅な割引はあるものの、展開の利がある(逃げる)可能性より、今回は推奨馬とさせていただきます。
※「ロックディスタウン」は連対実績のない阪神JF(GⅠ)9着からのローテーションになります。2010年にも「シンメイフジ」が新潟2歳S(GⅢ)優勝、阪神JF(GⅠ)5着から同レースを5着に敗れていることもあり、このローテーションは鬼門のように感じます。但し「キャリア4戦」「重賞ウィナー」「1800m戦勝ち」「出走レース全て1番人気」の実績より、大幅な割引はあるものの、考察結果は及第点にはあることから、推奨馬とさせていただきます。
※「ノーブルカリナン」はエルフィンS(オープン)2着からのローテーションです。オープン特別からの連対実績はあるものの、2014年「ショウナンパンドラ」(エルフィンS2着から同レース5着)以外にも、4頭が同様のローテーションで全て着外となっている点が気になります。阪神芝1800m戦での連対実績もあるため、初出走の同コースをこなせても不思議ではありませんが、レース毎の脚質が安定していないこと、鞍上が勝浦騎手へ乗り変わったこと、追い切りパターンも今回はCWで終い重点と、上積みより疲れの不安要素の方が気になることもあり。連下として加えても良かったのですが、他馬との兼ね合いや、同馬へのマイナス要素を払拭するだけのデータが見出せなかったことにより、推奨馬より除外させていただきます。
※「インヴィジブルワン」は前走未勝利勝ち(ダート1800m)からのローテーションで、2戦目に芝1800mの連対実績はあります。毎回人気をしている同馬ですが、今回は流石に人気を落としそうです。中間も意欲的に坂路で追われ、今回は三浦騎手で先行策を取る可能性もあることから、馬券的妙味と期待値より、推奨馬とさせていただきます。
※「モルフェオルフェ」は逃げ脚質と中山での勝ち鞍、血統も魅力ですが、昨年11月からの使い詰めが気になります。中間も軽めの調整が続いており、また、1800mでの連対実績がないこと、前走下級クラス大敗の割引より、ここでの勝負けは厳しいと判断し、推奨馬より除外しております。
※「トーセンブレス」は「ロックディスタウン」同様に阪神JF(GⅠ)からのローテーションになりますが、同馬は1800m戦の連対実績はおろか、重賞、条件戦での連対実績もないこと、また後方からの競馬が予測され、今回も追込み策を取る可能性が高く、連対は厳しいと判断。推奨馬より除外しております。
※「カンタービレ」は前走が優秀です。多少行きたがった面はありましたが、脚質、安定感は抜群で、同コースに向いていると見ています。中間も、このレースを目標に意欲的に調教しており、更に良化もあるとみて、推奨馬とさせていただきます。

砂短(satan)
最終決断はこちらよりご覧ください。
※障害競走・地方開催の重賞は含みません
※予想結果(予想印)につきましては、最強競馬ブログランキング(※外部サイト)で掲載しております。

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