■第52回報知杯フィリーズレビュー(GⅡ)

1967年に4歳(現3歳)牝馬限定・定量・芝1400メートルの重賞競走として創設された「阪神4歳牝馬特別(報知杯桜花賞トライアル)」が本競走の前身。その後、レース名が2回変更されたのち、2001年に馬齢表記の国際基準への変更に伴い、現在のレース名「報知杯フィリーズレビュー(桜花賞トライアル)」に改称された。なお、2003年に負担重量が馬齢重量に変更された。桜花賞トライアルとして、現在は1~3着馬に桜花賞の優先出走権が与えられている。
※上記JRAレースの歴史より抜粋

■第52回報知杯フィリーズレビュー(GⅡ)

2003年の負担重量変更後の同コース、同距離施行の過去17年分のデータより以下ファクターからの分析結果を見てみましょう。


人気からの傾向です。1番人気の連対率は58.8%と水準並みですが、2番人気は17.6%、3番人気29.4%、6,7番人気共に23.5%とバラつきがあります。連対分布は13番人気まで広がっており、同レース予想の難解さを示しています。平均単勝配当1188.2円、平均馬連配当8841.2円と馬連配当は平均が万馬券に届きそうな勢いで、最高馬連配当76030円は2014年、2番人気「ベルカント」と13番人気「ニホンピロアンバー」の組み合わせで記録しており、相手探しに共通データや傾向を探せるのか、現分析時点で、もはや不安の領域です。


脚質からの傾向です。昨年の1分21秒フラットを除けば、毎年1分22秒台の決着が多いのですが、分布をみて分かる通り、逃切り、道中2,3番点追走から4角抜け出し、4角ポジションで10番手以下でもまとめて差しきるレースなど、ほぼ展開不問のレースとなっています。以下の騎手別傾向と組み合わせて、攻略の糸口を探ってみたいと思いますが、補足として、数値的な根拠を云えば、1400m戦なので前半の2ハロン目は10秒後半から11秒前半になることが多く、ペースが緩くなることはほとんどありません。
しかし、前述の通り、2ハロン目、3ハロン目が11秒台中盤で多少緩くなったとしても、追い込み決着になったケースもあるため、レース展開からの理論考察は「確たる逃げ馬がおり、且つその馬が平均的に2ハロンを10秒前半で、3ハロン目を11秒台前半で刻む」など、つまり「ハイペース濃厚」などと、ある程度、展開が読みやすいもの以外の判断は非常に危険であると付け加えておきます。


騎手別連対実績からの傾向です。武豊騎手、M.デムーロ騎手、福永騎手、川田騎手の連対率が目立ちますが、中でも武豊騎手は17年で11回の騎乗、2勝2着2回3着3回、連対率36.4%、複勝率63.6%と驚異的です。武豊騎手が騎乗すれば黙って複勝1点買いの手もありますが、騎乗機会の平均人気は3.5となっているため、配当妙味は期待出来そうにないのが残念です。仮に人気薄であれば、迷わず連下の選択肢も「アリ」だと思います。


キャリアからの傾向です。新馬勝ち、及び9戦以上のキャリア馬の連対実績はありません。勝率はキャリア5戦の9.6%、連対率はキャリア6戦の19.4%がトップとなっています。一次的な振るい落としとして、多少のフィルター効果はあるかもしれません。5,6頭消せたらラッキーくらいの気持ちでピックアップしてみました。


前走レース距離からの傾向です。断然マイルからのローテーションが勝率、連対率共に抜けています。1200m<1400m<1600mの構図で、記述した3通り以外のレース距離の場合は、連対実績がありません。また、2008年「ベストオブミー」、2007年「アマノチェリーラン」のように前走がダート1400m戦でも連対率実績があるため、ダート路線の軽視は危険です。芝適正を見極めた上での判断をおすすめします。


前走場所からの傾向です。阪神競馬場を中心に連対実績のほとんどは中央開催出走からのローテーションとなっています。ローカル場所からのローテーションには割引が必要です。ローカル場所からの連対実績は、2004年「ムーヴオブサンデー」が小倉競馬2連勝からのローテーションで同レース優勝があります。連勝した2レースはいずれも1番人気で、初戦の新馬戦は2着馬に1.4秒差をつけていたことから、ポテンシャルは示しており、同レースは2番人気になっていたことを考慮すれば、ローカル場所からの出走の場合、即切捨てではなく、割引後に、完成度やポテンシャルからのおつりを見た上で、取捨選択の判断をする必要がありそうです。これも多少のフィルター効果を期待してピックアップしてみました。

予想をする上で、今年、最も時間が掛かったレースとなります。推奨馬の優劣も甲乙付つけ難く、出走馬のキャリアを考えれば、展開次第で簡単に覆るくらいの差分となるため、馬券的妙味はあるものの、複数軸からの流しなど、買い方に工夫が必要です。印は参考程度にしていただき、購入の際にはご自身でのアレンジをおすすめいたします。砂短(satan)が的中した際にも、同レースを読みきった訳ではなく、偶然であったと解釈していただければと思います。

上記より、砂短(satan)の推奨馬は以下の通りです。

砂短(satan)の推奨馬
砂短(satan)
「アンヴァル」「デルニエオール」「イサチルルンルン」「アマルフィコースト」「モルトアレグロ」「アルモニカ」「ラブカンプー」の7頭です。

※以下補足
※「アンヴァル」はローカル福島2歳S、前々走の500万下共に1番人気。前走福島2歳Sは終始3番手を楽に追走、直線も馬場の良いところに持ち出し、追ったところが殆ど無く楽勝と、ローカル場所からのローテーションデータを割り引いてもおつりが来るくらいのポテンシャルを感じます。今回は久々の競馬にはなりますが、2月中旬より入念に乗り込まれており、ここでも勝負け出来ると判断し、推奨馬とさせていただきます。
「マドモアゼル」はこれといって大幅な減点はないのですが、安定した脚質と安定した上がりも計測しても勝ち切れないところをみると、能力的に頭打ちとの判断も出来ます。前走も現在の能力を出し切っての結果であり、今回も先行抜け出しは困難とみて、推奨馬より除外しております。
※「レッドシャーロット」は完全な人気先行型の競走馬で、実力は間違いなく、500万下条件馬となります。横山典弘騎手起用で思い切ったことをしてくる可能性はありますが、時計的にも、ここでは足りないと判断し、推奨馬より除外しております。
※「ビリーバー」は1200m戦を中心に使われており、逃げて、差してで優勝と脚質も安定していません。またキャリアも9戦で、1400mの連対実績も無いことから、ここでの勝負けは厳しいと判断し、推奨馬より除外しております。
※「アンコールプリュ」はローカル場所からのローテーション、上がりタイムは優秀ですが、時計的にも中が緩くなった上がり勝負のレースであったもので、ここでは足りないと判断し、推奨馬より除外しております。
※「コーディエライト」は重賞レース2連対と前走は阪神JF出走と実績はありますが、連対実績はいずれも逃げての展開で、控える競馬では結果が出ていません。また、二の足が極端に早いタイプではないため、今回はハナを奪える確率が低く、先団からの競馬では勝負けは困難と判断し、推奨馬より除外しております。
※「ラブカンプー」はローカル場所、小倉競馬からのローテーションもキャリア6戦全て連対とレースに安定感があります。また、1200m戦でも逃げるだけのスピードがあり、二の足も速く、今回のレースを引っ張るのも同馬と思われます。持ち時計も同コースの1分22秒2もあり、押し切るだけのポテンシャルを示していることから、推奨馬とさせていただきます。

砂短(satan)
最終決断はこちらよりご覧ください。
※障害競走・地方開催の重賞は含みません
※予想結果(予想印)につきましては、最強競馬ブログランキング(※外部サイト)で掲載しております。

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