■第157回天皇賞(春)(GⅠ)

■天皇賞(春)
天皇賞(春)は、京都競馬場・芝3200メートルを舞台に古馬最高の栄誉を懸けて争われる、長い歴史と伝統を誇る競走である。

■天皇賞の前身
1905年(明治38年)の5月6日に横浜の日本レースクラブが、明治天皇から「菊花御紋付銀製花盛器」を下賜されたことにより創設した「エンペラーズカップ」が天皇賞の前身。翌1906年(明治39年)には東京競馬倶楽部にも御賞典が下賜され、その後、阪神、福島、札幌、函館、小倉の計7つの競馬倶楽部で「帝室御賞典競走」として行われるようになった。

■第1回
1936年(昭和11年)に「日本競馬会」が設立されて、翌1937年(昭和12年)に各競馬倶楽部が「日本競馬会」に統合されたのを機に、「帝室御賞典競走」は春が阪神、秋が東京と、東西で年2回開催される現在のスタイルとなった。同年の秋のレースが第1回の天皇賞とみなされている(東京競馬場・芝2600メートルで開催)。その後、第2回の1938年(昭和13年)春は阪神競馬場・芝2700メートルで、4歳(現3歳)以上の馬によって争われ、第3回の同年秋からは、「5歳(現4歳)以上、芝3200メートル」の競走条件となり、能力検定競走として非公開で行われた1944年(昭和19年)春まで「帝室御賞典競走」の名称で行われていた。

■戦争による中断と再開
1944年(昭和19年)秋から戦争の影響で中断されたが、戦後の1947年(昭和22年)春に「平和賞」の名前で復活したのち、同年秋から現在の「天皇賞」に改称され、春は京都競馬場、秋は東京競馬場で開催されることになった。

■競走条件の変遷
1981年(昭和56年)春に“勝抜制”が廃止されて、過去の優勝馬にも出走権が与えられるようになった。これまで、タマモクロス(1988年春・秋)、スーパークリーク(1989年秋、1990年春)、メジロマックイーン(1991・1992年春)、ライスシャワー(1993・1995年春)、スペシャルウィーク(1999年春・秋)、テイエムオペラオー(2000年春・秋、2001年春)、シンボリクリスエス(2002・2003年秋)、メイショウサムソン(2007年春・秋)、フェノーメノ(2013・2014年春)、キタサンブラック(2016年春、2017年春・秋)の10頭が2回以上天皇賞を優勝している。
長年、「5歳(現4歳)以上、芝3200メートル」という条件で行われていた天皇賞であるが、1984年(昭和59年)の競馬番組の変革により、秋は距離を芝2000メートルに短縮し、さらに1987年(昭和62年)から秋の天皇賞には4歳(現3歳)馬が出走できるように条件が変更された。これにより、春は5歳(現4歳)以上のステイヤー日本一を決めるレース、秋は4歳(現3歳)以上の中距離ナンバー1決定戦と、その性格が明確に分けられた。
※上記JRAレースの歴史より抜粋

■第157回天皇賞(春)(GⅠ)

同コース、同距離施行の過去20年分のデータより以下ファクターからの分析結果を見てみましょう。


人気からの傾向です。連対分布は4番人気以内に偏っていますが、7番人気以降にも連対実績があるように、荒れる要素は十分に含んだレースといえます。平均単勝配当2013.5円、平均馬連配当14064.0円となっており、最高単勝配当は2012年「ビートブラック」で15960円、最高馬連配当は2002年「スズカマンボ」(13番人気)と「ビッグゴールド」(14番人気)の組合せで85020円となっています。ただし、4番人気以内の連対が無かったのは、前述の2005年と2003年「ヒシミラクル」(7番人気)と「サンライズジェガー」(8番人気)の組合せの計2回で、基本的には4番人気以内から軸馬を選び、下位人気馬まで手広く流すのが予想のセオリーといえそうです。


馬齢からの傾向です。4,5歳馬の連対実績が目立ちます。7歳以上の優勝実績は無く、連対実績も2005年「ビッグゴールド」(7歳)、2010年「マイネルキッツ」(7歳)、2016年「カレンミロティック」(8歳)の3回で、共通して云えるのはスタミナを活かした強力な先行力と展開です。よほどの競走実績やステイヤーとしてのポテンシャルを示していない限りは、即消しに近い大幅な割引で問題ありません。


馬番からの傾向です。7番以内に連対実績の大きな偏りがあります。やはり外枠は余分な距離を走らされるため、このレースでは馬番もアドバンテージとなりそうです。顕著な傾向としては、11番以上に入った該当馬の連対実績のうち、前走4着以下に敗れていたケースは2003年「サンライズジェガー」阪神大賞典(GⅡ)10着、2007年「エリモエクスパイア」日経賞(GⅡ)10着の2例のため11番以上の該当馬には割引、さらに11番以上、前走4着以下の該当馬には大幅な割引が必要といえます。



脚質、4角ポジションからの傾向です。先行脚質の連対率が目立ちます。また、道中後方でも3角からのロングスパート、いわゆるマクリの実績(2006年「ディープインパクト」のようなレース)も2例あり、3000mを超えるレースでのロングスパート実績がある、もしくはポテンシャルのある該当馬には注意が必要です。基本的には残り800m地点からゴールまで11秒台後半から12秒台前半のラップを刻むレース傾向にあるため、いくら切れる脚があっても、4角5番手以内が圧倒的に有利で、このポジションにいないと優勝は厳しいといえます。極端な追込み脚質の該当馬には大幅な割引が必要としておきます。



前走クラスと着順からの傾向です。下級クラスからの昇級組はさすがにGⅠの同レースでは通用しないようです。連対実績は皆無で、該当馬は即消しの判断で問題ありません。オープンクラスをステップとした前走着順は2着以内に偏りがあります。選択されるレースは殆どがGⅡクラスのレースとなっており、阪神大賞典、日経賞、京都記念、そして昨年よりGⅠへ格上げとなった大阪杯が該当となりますが、唯一GⅠレースをステップとした連対実績が2017年「キタサンブラック」の大阪杯(GⅠ)のみとなっているため、前述の4レースを主軸として考えて問題ありません。2004年「イングランディーレ」がダイオライト記念(GⅡ/地方交流ダート2400m)を2着から同レース優勝のマイノリティな実績もありますが、今年はそのような出走メンバーはなさそうなので気にする必要はありません。最後にオープン特別をステップとした連対実績もありますが、該当レースは大阪ハンブルクカップのみで、2002年「スズカマンボ」(13番人気)と「ビッグゴールド」(14番人気)がそれぞれ該当しますが、これも今年の出走メンバーからの該当が無さそうなため、気にする必要はありません。前走レースのクラスと着順傾向からはGⅡレース、及び大阪杯(GⅠ)2着以内を割増、10着以下を割引、それ以外のステップレースも割引として結論付けておきます。

砂短(satan)
砂短(satan)の最終考察結果、及び結論はこちらです。
※予想結果(予想印)につきましては、最強競馬ブログランキング(※外部サイト)内「今週のブロガー予想印」に掲載しております。【完全無料/メルマガ登録不要】


コメントを残す